アスベスト(石綿)が健康被害を起こすメカニズム

アスベスト(石綿)は、人体にとって危険な物質として知られています。現在でも古い建物にはアスベストが含まれている可能性があるため、リフォームや解体を行うときには十分に注意しなければなりません。では、アスベストによる健康障害はどのようにして引き起こされるのでしょうか。

アスベスト(石綿)によって健康障害が起こるメカニズム

アスベスト(石綿)は、ヒトの髪の毛よりも細く、肉眼で見ることはできない繊維です。非常に細くて軽い繊維であるため、飛散すると空気中に浮遊しやすく、ヒトの呼吸によって吸引してしまう恐れがあります。吸い込んだアスベストの一部は、異物として痰に混ざって体外へ排出されますが、残りのアスベストは肺の組織内に長く滞留することになります。肺胞に沈着したまま時間が経過すると、肺の線維化や肺がん、悪性中皮腫などの病気を引き起こすリスクが高まってしまうのです。

アスベスト(石綿)による健康被害の実態

肺がんや悪性中皮腫など、アスベストによる健康被害と言われている患者は年々増え続けています。アスベストの輸入量が増加した時期は、1960年代です。ですが、アスベストによる健康被害を訴える患者さんは現在でも増え続けています。その理由は、アスベストを吸い込んでから症状が出るまでの「潜伏期間」にあります。アスベストによって引き起こされる肺がんや悪性中皮腫は、20~30年または40年の潜伏期間を経て、少しずつ症状が現れ始めます。働き盛りに建築現場などで大量のアスベストを吸い込み、最近になってから症状が出ている人が多いようです。