アスベストが重宝されてきた歴史

日本では「石綿」と呼ばれることもあるアスベストは、直径が髪の毛の5000分の1程度の非常に細い繊維です。耐久性、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性などに優れており、安価で手に入れられるメリットもあったため、建設資材や電気製品、自動車、家庭用品等さまざまな用途に広く使用されてきました。

アスベストの歴史

「アスベスト」は英語での呼び方であり、英語表記は「asbestos」です。日本では「石綿(いしわた、せきめん)」と呼ばれ、20世紀に入ってからは非常に多くの場所で使用されるようになりました。アスベストの歴史を調べてみると、古代エジプトではミイラを包む布として、古代ローマではランプの芯として使われていたことがわかります。日本では、平賀源内が秩父山中でアスベストを発見し、1764年にこれを布にしたものを幕府に献上したと言われています。アスベストは昔から重宝されてきた鉱物であることがわかります。

現代のアスベストの用途

アスベストは非常に便利な素材ですが、ヒトが吸い込むと健康障害を起こす恐れがあると危険視されたため、現在では使用が規制されています。とはいえ、2000年代に入るまでは非常に多くの場所で使用されており、特に建築現場で用いられたことが多かったのではないかと思います。屋根瓦、屋根用波板、石膏板、天井用化粧板、石綿セメント管、緩衝材および断熱材など、多様な建築材にアスベストが使われていました。ガスケット、水道用パッキン、シーリング材等にも使われることがあったようです。